PixAI攻略本

他で生成していた人のための PixAI — 何が同じで、何が選べないのか

モデル共通なぜ SDXL 中心なのか

最終更新 2026-09-07

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目次(10 項目)

ローカルで Stable Diffusion を回していた人、あるいは他のサービスを使っていた人が PixAI に来ると、モデルもタグも LoRA も、知っているものがそのまま並んでいます。

変わるのは、数値で決められる範囲です。 画像サイズは比率のプリセットからしか選べず、LCM スケジューラは一覧にありません。

何が同じで何が違うかを、順に整理します。

そのまま通用するもの

PixAI では
SDXL のモデル 主力は SDXL。ダウンロードは不要で、選ぶだけ
Danbooru タグ方式 そのまま通用します(Danbooru とは何か)
品質タグ masterpiece, best quality などが効きます(品質タグの記事)
LoRA 一覧から選んで重みを付ける。使い方は同じ
高速化 LoRA(DMD2) LoRA として重ねます。ローカルでの使い方と同じ
LoRA の自作 できます。しかも安い(後述)

高速化の考え方も同じです。DMD2 は上流が SDXL 用の LoRA として配っていて、LCM-LoRA の論文がいう

a universal Stable-Diffusion acceleration module

の系列にあります。追加学習なしで差し込める加速部品なので、ローカルでの使い方をそのまま持ち込めます。

選べないもの

乗り換えで作り方を変えざるをえないのは、この3つです。

ローカルなら PixAI では
LCM スケジューラ 入れられる ありません
画像サイズ 好きな数値で 比率のプリセットから選ぶ。しかも SDXL の標準解像度ではない。選べる数は会員だと増えると案内されています
ネガティブ 常に使える モードによっては使えない(Tsubaki.2 の Lite / Standard)

選べるものは、公式ドキュメントより多い

⚠️ 公式ドキュメントと実際のアプリの画面が食い違っています。 ここは実物を見て確かめました。

公式ドキュメント 実際の画面(2026年9月6日確認)
サンプラー 3種類 12種類
VAE 4種類 5種類

サンプラーは Euler a / Euler / LMS / Heun / DPM2 Karras / DPM2 a Karras / DDIM / DPM++ 2M Karras / DPM++ 2S a Karras / DPM++ SDE Karras / DPM++ 2M SDE Karras / Restart の12種類です。LCM はありません。「3種類しか選べない」という前提で読むと判断を誤ります。

VAE はデフォルトのほかに Liquid9745VAE / PPPAnimix VAE / Pony Enhanced VAE Pastels / Pony Standard VAE / SharpSpectrumVAEXL。太字の2つが公式ドキュメントの一覧に載っていません。

公式ドキュメントに項目ごと無いパラメータも2つあります。

項目 既定値 公式の説明
シフト 15 ありません
リスケールCFG オフ ありません

⚠️ この2つが何をするものか、確かめていません。 効くのかどうかも見ていないので、存在だけを記録しておきます。

サンプラーが噛み合っていない

DMD2 の公式実装は LCM スケジューラ・4ステップ・guidance_scale=0 を前提にしています。その LCM が PixAI にありません。

つまり DMD2 を使っても、設計された組み合わせにはなりません。理論値は4ステップですが、LCM が無いぶんをステップ数で補うことになります。この記事群の実測も 8ステップで回しています(パラメータの記事)。

⚠️ PixAI の DMD2 が上流の配布物と同じものかは公開されていません。 上流のモデルカードに載っている数値を、そのまま当てにはできません。

そしてもうひとつ。既定のサンプラーが Euler a で、これは ancestral(毎ステップでノイズを足し直す)なので、ステップ数を変えると同じシードでも別の絵になります。「低ステップで当たりを探して、高ステップで仕上げる」という作り方をしていた人は、DDIM か DPM++ 2M Karras に変えないと成立しません(ステップ数の記事)。

解像度は SDXL の標準と別物です

比率のプリセットを実測すると、こうなっていました。

比率 解像度 総ピクセル数
9:16 720×1280 921,600
3:5 768×1280 983,040
1:1 1024×1024 1,048,576
3:4 960×1280 1,228,800

SDXL の推奨解像度は、どの比率でも総ピクセル数を約105万に揃える設計です(1024×1024・896×1152・832×1216・768×1344)。PixAI のプリセットはどれにも一致しません。 720×1280 にいたっては 720p という映像の規格で、720 は64の倍数ですらありません。

そして比率を変えると値段が変わります。しかも面積では説明がつきません(クレジットの記事)。11ステップなら 9:16 が200、3:4 が500で2.5倍の差です。

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下のリンクから登録すると、招待した側とされた側の双方に 20,000 クレジットが付与されます。 現金ではなくクレジットでの特典です。無料プランのままでも使えます。

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値段の考え方

お金のかかり方が、ローカルとまったく違います。生成のたびにクレジットを払います。

実測すると、式が出ました(3:5・1枚ずつ)。

実費 = 約 66.67 × (ステップ数 − 6.5)   → 100 単位に丸める。ただし最低 200

ここから、乗り換え組が知っておくと得をする点が4つ出ます。

  • 1回200という下限がある。3:5 なら10ステップまで全部同じ値段で、削っても安くなりません
  • 比率のほうがステップより効く。11ステップで 9:16 は200、3:4 は500
  • CFG は無料。いくら変えても値段は動きません
  • まとめて出すと効く。8ステップ以下なら、4枚まとめても総額200のまま=1枚あたり50

実測した中でいちばん安いのは Haruka v2 + DMD2・8ステップ・4枚まとめで、1枚あたり50クレジットです。⚠️ ただし係数を実測したのは Haruka v2 だけなので、これより安いモデルがあるかどうかは分かりません。デフォルト同士で比べると Tsubaki.2 Lite のほうが安く出ています(クレジットの記事)。

無料でどこまでできるか

課金しなくても、毎日クレジットが配られます。

非会員でも1日10,000クレジットの無料クレジットが付与されます。作品を投稿する、いいねをもらう、コンテストに参加する、ミッションを達成するなど、ほかにもクレジットを獲得する方法があります。

ここでいう「非会員」は有料プランに入っていない人という意味です。公式が案内している獲得手段を積むと、こうなります。

方法 獲得量 1日の上限
デイリーログイン 10,000(非会員) 1日1回
アプリ内の広告視聴 5,000 / 回 50,000
作品を投稿する 1,000 / 回 10,000
作品をシェアする 1,000 / 回 3,000
いいねをもらう 100 / 回 2,000
公式SNSのフォロー 10,000 / SNS 最大 50,000(1回限り)
友達招待の完了 20,000(双方) 1回限り

上限まで積むと1日あたり最大 75,000。 最大の供給源は広告視聴です。

上の最安条件(1枚50)で割ると 1,500枚ぶんです。ただし、この枚数は出せません。

実際の上限は、クレジットではなく待ち時間

混んでいる時間帯は、1枚の生成に数時間かかることがあります。 クレジットが余っていても、順番が回ってこなければ枚数は伸びません。

これを避けるための 高速生成 があり、1回あたり 1,000クレジットかかります。8ステップ・4枚まとめの生成そのものが200なので、待たないための料金のほうが5倍高いという構造です。

枚数に関係なく1回1,000なので、急ぐときこそまとめて出さないと損をします。

1回の総額 1枚あたり
1枚だけ + 高速生成 1,200 1,200
4枚まとめて + 高速生成 1,200 300

「無料枠でこれだけ出せる」という計算は、待てる場合の話です。 急ぐなら枚数は一桁減ります。ローカルには無かった制約がこれで、GPU の速さではなく、行列の長さが上限を決めます。

余談無料で厳しくなるのは枚数ではなく学習

無料枠が効かないのは LoRA の自作です。学習コストは SDXL で 75,000(クレジットの記事)。

1日ぶんの無料枠をまるごと使えば1回は回せますが、その日は生成できません。しかも LoRA づくりは1回では決まらないので、素材や設定を変えて何度か回すことになります。

つまり 無料と有料の分かれ目は「絵を何枚出すか」ではなく「LoRA を作るかどうか」。会員特典もそこに沿っていて、無料 LoRA 学習の回数がプランごとに月3回・5回・10回と増えます。

有料プラン

プラン 月額 年額(月割) ボーナスクレジット 無料 LoRA 学習 デイリー
無料 $0 — — — 10,000
スターター $9.99 $7.99 300,000 月3回 12,000
プラス $29.99 $22.99 1,000,000 月5回 20,000
プレミアム $49.99 $35.99 2,000,000 月10回 30,000

会員だけの機能として公式が挙げているものです。

Turbo モード/カスタム品質タグ/無料 LoRA トレーニング/プライベートモデルのアップロード枠/新モデルの早期アクセス/限定バナーと GIF アバター/追加の画像サイズオプション/カスタムモデルリスト/動画生成/拡張モード(高度な動画生成)

太字の3つは、名前が挙がっているだけで中身が分かりません(下の「まだ分かっていないこと」)。

⚠️ 月次ボーナスの数値は、公式のページ間で食い違っています。 会員プランのページとクレジット獲得のページで異なる値が読める箇所があるので、加入前にアプリ内の表示で確認してください。

クレジットの追加購入

プランとは別に、クレジットを買い足すこともできます。

知っておく価値があるのは、会員だと購入時にボーナスが付くという点です。公式は倍率だけを示していて、スターターで +50%、プラスで +100%、プレミアムで +150%。プレミアムなら同じ支払いで2.5倍が入る計算になります。

⚠️ パックの中身(価格と付与量)はアプリ内で確認してください。 ラインナップは入れ替わるので、ここに金額は書きません。有効期限についても公開情報がありません。

余談「買う」より先に「設定を詰める」ほうが効く

効き幅を並べると、順番が決まります。

4枚まとめて出すだけで、1枚あたりが4分の1になります(200 → 50)。下限の200に4枚ぶんが収まるからで、無課金でも今すぐ効きます。単価にして75%減です。

いっぽう購入ボーナスは、最大のプレミアム(+150%)でも同じ支払いで2.5倍のクレジットにしかなりません。単価にすると60%減です。

まとめ出しのほうが効き幅が大きく、しかも無料。 待ち時間も、混んでいない時間帯を選べば速くするオプション(約1,000クレジット)を使わずに済みます。プランの比較より先に、まとめ出しと時間帯を詰めるほうが単価は下がります。

商用利用はプランで決まりません

ここは誤解しやすいところです。規約に商用の条項はなく、プランにも紐づいていません。

公式ブログはこう書いています。

PixAIはAI生成画像の所有権や著作権を主張しないとしており、利用規約の範囲内であれば生成した作品を個人利用・商用利用のどちらにも使える

そのうえで確認すべきものとして、使用したモデル・LoRA に設定されている利用条件、アップロードした参照素材を使う権利、第三者の知的財産が含まれていないか、最新の利用規約、を挙げています。

可否を決めるのは、プランではなく「使ったモデル/LoRA」です。

売るつもりがあるなら、モデルページの利用条件を1件ずつ確認してください(規約の記事)。

乗り換えたら、最初にやること

  1. サンプラーを既定から変える — DDIM か DPM++ 2M Karras(既定の Euler a はステップを変えると別の絵になります)
  2. 比率を 9:16 にしてみる — 実測した4つの比率では最小で、11ステップなら200(3:4 は500)
  3. 4枚まとめて出す — 8ステップ以下なら総額が変わりません。混む時間も避けること(高速生成は1回約1,000クレジット)
  4. 使うモデルの系統を確認する — Haruka v2 / Hoshino / Otome は Illustrious 系、Hinata V2 / Hikari は NoobAI 系。ここで品質タグの書き方が決まります(モデル選びの記事)
  5. LoRA を自作するかを決める — するなら SDXL 系に寄せてください。アーキテクチャが違うと LoRA は動きません

自分で確認する必要があること

ここに書けなかったぶんは、判断の前に自分で見に行くしかない項目です。

  • クレジットに有効期限があるか — 公開情報に記述がありません。貯めてから使う計画を立てるなら、先に確認してください
  • 高速生成でどれだけ速くなるか — 1回1,000クレジットという値段だけが分かっています。待ち時間がどれだけ縮むかは公式に記載がないので、1回試して見合うかを判断することになります
  • 会員特典3つの中身 — Turbo モード/カスタム品質タグ/追加の画像サイズオプション。名前しか公開されていません。この3つが目的で加入するなら、加入前にアプリ内で確認を
  • シフトとリスケールCFG — 画面にある項目なのに、公式ドキュメントに説明がありません。既定(15/オフ)から動かすかどうかは、自分で出して比べる必要があります
  • VAE を変えるとどう変わるか — Pony 系の VAE が2つあります。Pony 系モデルを使うなら、既定との差は自分で見たほうが早いです

出典

2026年9月4日確認。解像度とクレジットの実測値は同日に取得したものです。⚠️ サンプラー・VAE・シフト・リスケールCFG については 2026年9月6日にアプリの画面で確認し直し、公式ドキュメントとの食い違いを反映しました。 サンプラーが12種類で終わり(LCM なし)であることは 2026年9月7日に確定しました。