PixAI攻略本

PixAI で LoRA を作る — 決める順番と、SDXL と DiT で真逆になるところ

SDXL 系DiT 系なぜ SDXL 中心なのか

最終更新 2026-09-08

PR このページには紹介リンクが含まれます。経由して登録があると運営者に特典が入ります。

目次(10 項目)

自分のキャラや画風を覚えさせた LoRA は、PixAI 上で学習させられます。⚠️ ただし最初に決めるベースモデルが、あとの全部を縛ります。 そこを間違えると作り直しになるので、決める順番から書きます。

手順の全体

順 やること 取り返しがつくか
1 ベースモデルを決める ⚠️ つかない(動く先が決まる)
2 素材を集める つく(作り直せる。しかも2回目は半額)
3 トリガーワードを決める ⚠️ つきにくい(使う人が覚えた語なので)
4 学習させる —
5 公開する つく(複数バージョンを出せる)

1. ベースモデルを決める

公式が THE GOLDEN RULE として挙げているのはこれです。

Always train on the base model you regularly use for generation. If you typically generate with Haruka V2 → train your LoRA on Haruka V2.

普段生成に使っているモデルで学習させる。 学習時と生成時でベースが違うことは、公式が失敗例として挙げています。

学習のベースにできるモデルは限られています

系統 学習のベースにできる 費用 時間
SDXL Haruka / Hoshino / Otome(Illustrious 系)、Hinata V2 / Hikari(NoobAI 系) 75,000 15〜30分
DiT.1 Tsubaki のみ 200,000 約70分
DiT.2 Tsubaki.2 のみ 200,000 約2時間
SD 1.5 Legacy models 25,000 —

⚠️ Tsubaki v1.1・Tsubaki Flash・Serin は、生成には使えても学習のベースには選べません。

⚠️ SD 1.5 と SDXL の LoRA は互換性がありません(公式が明記)。

⚠️ Tsubaki.2 には後方互換がありません

ここが DiT でいちばん重い制約です。

Tsubaki.2 is a standalone base model. LoRAs trained on Tsubaki, Tsubaki v1.1, Tsubaki Flash, Serin, or any other model will not work on Tsubaki.2.

Tsubaki で作った LoRA は Tsubaki.2 では動きません。 使いたければ、Tsubaki.2 に対して学習し直す必要があります。

逆方向には救いがあります。Tsubaki で学習した LoRA は Tsubaki Flash でもよく動くと公式が書いていて、これが「DiT.1 なら Tsubaki を学習ベースにする」理由になっています。

費用で決めるなら SDXL、多人数で決めるなら DiT

費用は SDXL が約3分の1で、時間も Tsubaki(DiT.1)比で半分以下、Tsubaki.2(DiT.2)比では4分の1以下です(クレジットの記事)。

一方で公式は、DiT を勧める理由に多人数のシーンを挙げています。

When you generate scenes with two or more characters on SDXL-based models, you often run into "feature blending" — visual traits like faces, hair, and clothing start mixing between characters.

SDXL 系では2人以上で顔・髪・服が混ざりやすく、3人以上で悪化する。 ⚠️ このサイトでは確かめていませんが、1体を単独で出すのか、複数を絡ませるのかで選び分けるという指針にはなります。

2. 素材を集める

枚数は、系統で違います

⚠️ 「15〜30枚」と「30〜100枚」の両方が公式に出てきますが、矛盾ではありません。別々の系統の話です。

SDXL DiT
キャラ 15〜30枚 30〜100枚
画風 20〜40枚 同上
ポーズ 10〜20枚 同上
衣装 15〜25枚 同上

DiT 側は理由まで書かれています。30枚を下回ると汎用性が出ず、100枚を超えても学習時間が延びるわりに品質が伸びない。

枚数より「何を変えたか」

⚠️ 同じ角度・同じ衣装で30枚集めても、その要素は切り分けられません。 枚数は目標ではなく、変化の軸を埋めた結果です(理屈はキャラ固定の記事)。

軸 変えるもの
角度 正面・斜め・横・背面
表情 笑顔・無表情・その他
衣装 少なくとも2種類以上
光 明るい・暗い・逆光
背景 きれいな背景(余計なものを覚えさせない)

1枚ごとの条件

項目 公式の記載
解像度 最低 512×512、SDXL は 768²〜1024² が最適
写すもの 髪の色・形・長さ、目の色と形、傷・タトゥー・装飾品をはっきり
避けるもの 複数キャラが写り込んだ画像、顔が影で潰れた画像、特徴が隠れる極端な角度
掃除 文字・吹き出し・透かし・UI を消す
寸法 そろえるほうがよい。⚠️ ただし画質を犠牲にしてまで揃えない

⚠️ 文字を消し忘れると、生成した絵に文字が湧きます。 公式が理由まで書いていて、消しきれない場合は生成時のネガティブに watermark, text を入れる回避策も挙げています(ネガティブの記事)。

3. トリガーワードを決める

⚠️ ここが SDXL / DiT.1 と DiT.2 で真逆になります。 公式自身が「新しく DiT を触る人がいちばんつまずくところ」としています。

書き方
SDXL / DiT.1(Tsubaki) 短く具体的に。 形は キャラ名, 作品名, その他の特徴
例: hatsune_miku, vocaloid, twin_tails
DiT.2(Tsubaki.2) ⚠️ 30文字以上を推奨。 特徴を細かく書くほど概念が定着する
「名前」ではなく「特徴の一覧」に近い形

公式は「30文字を下回るなら学習品質を捨てている」という言い方をしています。

入れる語・入れない語(共通)

✅ 入れる(永続的な特徴) ❌ 入れない(変わるもの)
目(heterochromia_blue_red) 衣装の細部
模様(facial_tattoo) ポーズ
装飾品(black_tiara) 背景・環境
身体的特徴(pointy_ears, fangs) 一時的なもの全般

⚠️ 衣装をトリガーワードに焼き込むと、着替えさせるたびに語を消して差し替えることになります。 LoRA の使い回しが効かなくなるので、公式も繰り返し警告しています。

⚠️ ありふれた一般名詞をトリガーにしないでください。 fox girl や kemonomimi はベースモデルが何十万枚も知っている語なので、自分のキャラがそのすべてと competing することになります(理由はキャラ固定の記事)。

Danbooru のタグを使う手があります。 公式が「怠け者のやり方」として挙げていて、似たキャラの絵に付いているタグを見て、永続的な特徴のタグだけを写すという方法です(タグの調べ方)。

4. 学習させる

名前は検索されることを意識してください。 公式の例は Castorice | Honkai Star Rail (Haruka) という形で、作品名とベースモデル名を入れています。理由は次の項です。

⚠️ 待ち時間の見積もりは当てになりません。

The estimate shown in your training queue is a guideline, not a guarantee — actual duration varies with queue load and dataset size, and the early estimate is the least accurate.

キューの混み具合とデータセットの大きさで変わり、出はじめの見積もりがいちばん外れる。 公式の指示は「投げたら放置しろ(ページを更新するな)」です。

プラン別の無料学習枠は Starter が月3回、Plus が月5回、Premium が月10回です。

5. 作り直す — 2回目は半額

⚠️ 1回で満足のいく LoRA ができることは、まずありません。 公式もそう書いています。

同じ LoRA の下に複数バージョンを出せるので、トリガーワードを変える・ベースモデルを変える・データセットを調整する、を既存の評価や統計を失わずにやり直せます。

そして データセットをそのまま再利用すると、学習費が50%割引になります。Tsubaki で作ったものを Tsubaki.2 用に作り直すときも、この割引が効きます。

6. 公開すると、クレジットが入ります

⚠️ ここは意外と知られていません。 公開した LoRA を他の人が使うと、その人が払ったクレジットの一部が作者に入ります(LoRA リベート)。

条件は3つです。

  1. PixAI で学習させた LoRA であること(外部からインポートしたモデルは対象外)
  2. 作者以外が使うこと(自分で使っても入りません)
  3. タスクが正常に完了して、実際にクレジットを消費すること

集計は週ごとで、料率は使われるほど段階的に下がります。

累計のリベート基準額(クレジット) 料率
0 〜 4,000,000 5%
4,000,000 〜 6,000,000 4%
6,000,000 〜 10,000,000 3%
10,000,000 〜 20,000,000 2%
20,000,000 以上 1%

2026年7月6日に上限が撤廃されました。 それまでは1つの LoRA につき生涯20万クレジットで打ち止めでしたが、いまは使われ続けるかぎり入り続けます。⚠️ ただし高い段では、一定数の有料ユーザーに使われることが条件になります(旧上限の20万までは条件なし)。

⚠️ 1枚に大量の LoRA を重ねた場合は料率が調整されます(リベート目当ての水増し対策)。数個を普通に重ねるぶんはほとんど影響しない、と公式は書いています。

検索される名前を付ける理由がこれです。 見つけてもらえないと使われず、使われないと入りません。

7. キャラ以外の LoRA

原理は同じで、集めるものが変わります。

種類 データセット トリガーワードの例
画風 画風をそろえて15〜20枚。題材はばらす(過学習を避けるため) watercolor_style
ポーズ 同じポーズを複数の角度・照明で paw_pose
衣装 同じ衣装を複数の角度・照明・ポーズで maid_uniform

考え方は共通で、教えたいものは固定し、それ以外はばらす。衣装 LoRA なら「衣装は同じ、見せ方は最大限ばらす」になります。

PR PixAI を始める / アカウントを作る

下のリンクから登録すると、招待した側とされた側の双方に 20,000 クレジットが付与されます。 現金ではなくクレジットでの特典です。無料プランのままでも使えます。

PixAI に登録する

自分で確認する必要があること

  • 学習待ちが実際どれくらいか — 公式が「見積もりは当てにならない」としているので、1本流して実測するしかありません。⚠️ 無料枠は月3〜10回なので、試行回数そのものが限られます
  • DiT.2 のトリガーワードは、何文字くらいが実際に良いのか — 公式の指示は「30文字以上」という下限だけで、上限も最適値も示されていません
  • 多人数で SDXL の feature blending がどれくらい出るか — 公式が DiT を勧める根拠にしていますが、このサイトでは出して比べていません
  • lora num exceeded の条件 — 同時に使える LoRA の枚数はプランで決まっています(無料3・Starter 5・Plus 10・Premium 15)が、⚠️ DMD2 のような高速化 LoRA も1枠を使うので、実際に使える枠は表より少なくなります(パラメータの記事)
  • リベートが実際いくらになるか — 料率は公開されていますが、どれくらい使われれば意味のある額になるかは、公開している人でないと分かりません

出典

  • Train LoRA on PixAI(PixAI公式ブログ) — THE GOLDEN RULE、SDXL の系統表、枚数(キャラ15〜30/画風20〜40/ポーズ10〜20/衣装15〜25)、解像度、掃除、トリガーワードの入れる語・避ける語、Danbooru タグを使う方法、命名、マルチバージョンとデータセット再利用50%割引
  • DiT LoRA Training Guide(PixAI公式ブログ) — 学習ベースにできるのは Tsubaki と Tsubaki.2 のみ、Tsubaki.2 に後方互換が無いこと、学習時間(DiT.1 約70分/DiT.2 約2時間)、DiT.1 は短く・DiT.2 は30文字以上というトリガーワードの違い、DiT の枚数30〜100、SDXL の feature blending、キューの見積もりは当てにならないこと
  • LoRA Rebate Upgrade(PixAI公式ブログ) — リベートの3条件、週次集計、段階料率(5%→1%)、2026年7月6日の上限撤廃、旧上限20万クレジット、多重 LoRA の調整、高い段での有料ユーザー要件
  • クレジット消費(PixAI公式ドキュメント) — 学習コスト(SDXL 75,000/DiT 200,000/SD1.5 25,000)と再利用50%割引
  • 会員プラン(PixAI公式ドキュメント) — 無料学習枠(月3/5/10回)と同時使用 LoRA 数

2026年9月8日確認。⚠️ この記事は character-consistency.md から実務部分を切り出したものです。 切り出しにあたって公式の DiT ガイドを読み直し、「枚数が15〜30と30〜100で食い違っている」は SDXL と DiT の違いだったことと、トリガーワードの長さの指針が DiT.2 だけ逆であることが分かったので、あわせて訂正しています。